あなたが会員制サイトを持ちたいと思う目的が何であれ、最初に考えることは「どうやったら会員制サイトを構築できるのだろう?」ということではないでしょうか?会員制サイトを使ったことはあるけど、どうやってできているかを知っている人は少ないですよね。あなたもその一人ではないでしょうか?
会員制サイトを構築する目的については以下を読んでくださいね。
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実際には、小さな会社や個人がビジネス向けの会員サイトを持つ方法は限られていますが、この記事ではそのような制限は考慮せず、システム開発に長く携わってきた筆者が会員制サイトを構築するための方法について解説します。
独自にシステムを開発する方法
まず最初に多くの人が思い浮かべるのがこれではないでしょうか?実際にはシステムなど作ったことはない人がほとんどだと思いますので、一番気がかりなのは「一体いくらかかるのか?」ということだと思います。
システム開発はとにかくお金がかかる
実際に費用がいくらかかるのかは、一概には言えません。なぜなら、どんな機能が必要なのかによるからです。用途や要望によって必要な機能は変わってきますから、それによってかかる費用も変わってきます。
フルカスタマイズ開発の良さは、全て自分の思い通りの機能を作れることですが、それだけ費用もかかります。どんなに小規模な会員制サイトを構築するにしても最低でも100万円は覚悟しましょう。しかし、はっきり言ってシステム開発で100万円という金額はかなり安いと思ってください。
システム開発はリスクが高い
私の経験から言いますと、100万円でシステムを外注するのはかなり危険です。おそらくまともなシステムは出来上がってきません。それがどんなに単純なシステムであってもです。動いたらラッキーだと思ったほうがよいでしょう。
100万円払って動いたらラッキーなどと言うと、信じられないかも知れませんが、残念ながら現実はそんなものです。これにはIT業界のウラ事情があるのですが、ここに書くと長くなりますし今回の記事の趣旨からは外れるので割愛します。ここでは、大企業はかなりのお金をかけて自社システムを作っています。資金のない小さな会社がまともなシステムを開発するのはかなり無理があるということだけ知っておけば十分です。
システムはメンテナンス費用がかかる
多くの人が勘違いしていることの一つに、システムは完成したらあとは使うだけと思っていることが挙げられます。残念ながらこれは完全な誤りです。もちろん不可能ではありませんが、ほとんどの場合はその後もお金がかかると思っていなければなりません。いくつか例を挙げましょう。
- 純粋なメンテナンス(データベースの管理、セキュリティ対応など)
- しばらく使ってみると、ビジネスの実態に合わない部分が出てくる。
- 世の中の変化に合わせた変更(法律、Facebookのような新しいサービスへの対応など)
社内向けでかつ外のネットワークと繋がっていないシステムであれば、メンテナンスせずに放っておくこともできるかも知れませんが、会員制サイトは外向けのシステムなので、サイトを構築したあとはメンテンスはほぼ必須だと思っておきましょう。
会員制サイトを持てるサービスを利用する方法
これは月額料金などを支払って出来合いの会員制サイトを持てるするサービスを利用するという方法です。ウェブサービスとして提供されていて、機能は一通り揃っているため、独自にシステムを開発して会員制サイトを構築するよりも遥かに早く導入が可能ですし、実績があるサービスであれば動かない心配をする必要はなくなります。
あなたが必要としている機能があるか見極めよう
サービスとして提供されている以上、最低限の機能はあるはずですが、導入する前にあなたが思うような機能があるかを見極めなければなりません。会員サイトを構築できるサービスというのは、それほど多くはありません。特に日本語で使えるとなると数えるほどしかないため、あまり選択肢はないので慎重に調査しましょう。
独自ドメインが使えるか確認しよう
もしあなたが自分で取得したドメイン(mysite.comのようなインターネット上の住所)で会員制サイトを運用したいと考えているのであれば、利用するサービスにそのようなオプションがあるかを確認する必要があります。ただ、あまり期待はできないと考えたほうがよいでしょう。
ドメインがどうなろうと気にしない、とにかくサイトを持てればよい、ということであればこれについて考える必要はありませんが、あとで変更するのはそれなりに労力がかかります。
また、最初のうちはサービスを利用して、そのうち独自ドメインで独自の会員サイトを構築しようと考えている場合は、顧客リストやコンテンツデータをエクスポート(データを抽出してダウンロード)する機能があるかを最初に調べておくべきです。顧客リストとコンテンツはあなたの財産になりますので、これが取り出せないのは致命的になります。
機能の変更はできない
ウェブサービスの最大の注意点は、機能の変更はできないということです。あなたがどんなに欲しい機能や変更点があっても、現実にあなたが使えるのは提供されている機能やそのシステムの仕様の範疇だけです。
あなたがどんなに要望を出してもそれが反映されるかどうかはわかりません。ただ、現実にはほとんど採用されることはないでしょう。だからこそ導入前の調査がとても重要になります。デモサイトやトライアル期間があるのであれば、これを利用するのも手です。
CMSを使って会員制サイトを構築する方法
CMSとは、コンテンツマネジメントシステム(Content Management System)の略です。その名の通り、コンテンツを管理するためのシステムですが、これを使って会員制サイトを構築します。このCMSを使う方法は、我々のような小さな会社や個人が採用するようになってきています。CMSはコミュニティサイトやポータルサイトとして利用されることが多いですが、コンテンツを管理できることと、会員登録機能があるため、会員制サイトとしても流用されています。
CMSは無料で配布されている
また、ほとんどのCMSは無料で配布されている場合が多いため、誰でも利用でき、商用利用も可能なのが特徴です。こう書くと、いいことずくめのように聞こえますが、無料で配布されているということは、ほぼボランティアの開発者によって開発されているということでもあります。そのため、クオリティの高いサイトを構築するためにはそれなりのカスタマイズが必要になることが多いです。
独自機能の追加が可能
無料で配布されているCMSの多くはプログラムの改変も認められているため、独自に機能を追加することが可能です。もちろんこれにはプログラミングスキルが必要とされますが、この部分だけを外注するという選択肢もあります。システム全体を外注するよりもはるかにリスクは低いと言えるでしょう。また、このような追加機能をプラグインという形で外部プログラムを販売していることもあります。
初期費用が安いのが魅力
CMSは無料で配布されているので、初期費用を抑えられます。一番最初に、小さな会社や個人がビジネス向けの会員サイトを持つ方法は限られていると言いましたが、資金的に自社で開発することが困難である以上、自分の思い通りの機能を持った会員制サイトを構築しようと思った場合、CMSが最も有力な選択肢になってきます。
ゼロから開発するよりも安く、かつ独自機能を追加することが可能、というのがCMSの最大のメリットというわけですね。我々のような小さな会社でも、会員制サイトを持てるようになったのも、CMSが普及してそのノウハウがたまりつつあるからに他なりません。あなたもCMSを使った会員制サイトを構築してみてはいかがでしょうか?
まとめ
この記事では、ビジネス向けの会員制サイトを構築するための方法を3つ紹介しました。どの方法を使うかは、あなたしだいです。しかし、あなたが個人もしくは小規模事業者で会員制サイトを持ちたいと考えているのであれば、私は最後に紹介したCMSを使う方法をお勧めします。システム開発はリスクが高すぎるので論外として、ウェブサービスですと残念ながら選択肢が少ないうえに変更がきかないからです。